デジタル活用した包括的DX巡回点検『SR-APPEAR』機能拡張

 エヌエスティ・グローバリスト株式会社 (本社:東京都豊島区、代表取締役 山本直)のスマートIoT事業部では、データ通信に関わる事業を展開しており、いち早くプライベートLoRa(LPWA)に着目し、2016年にデジタル防災放送無線構築を皮切りに約260以上の導入実績を誇ります。

 この実務経験から得た大切な知見を活かしプライベートLoRaに更なる磨きをかけ、 “多段中継ホップ機能/250mW高出力無線”を組み入れたNSTG独自プライベートLoRaを確立いたしました。携帯電話が圏外で固定回線もない「データ通信空白エリア」となる中山間地域のインフラ施設や鉄蓋マンホール内部の設備点検DX化を実現し、着実に実績を増やしております。

最近では、設備や建物の老朽化に伴う保守メンテナンスの重要性を認識し、点検作業の効率化にも取り組んでおります。信頼性・安全性が向上することで企業価値も高まります。

 具体的な施策として、人手作業に頼っていた巡回作業や点検業務をセンサに置き換える「SR-APPEAR」は、人材不足の解消やデータのリアルタイム性・経年劣化の判断材料などデジタル化の有効性が実現しています。

SR-APPEARとは...

SR-APPEARとは、各種センサやシリアル機器の計測データを可視化するサービスソリューションです。データ取得する際の通信方式に、通信費用“ゼロ円”・長距離通信が特長であるプライベートLoRaを採用しております。

対応製品「LoRa無線モジュール内蔵/マルチインターフェース装備SperadRouter-MW」は、4-20mA/0-5Vのアナログ入力や無電圧接点のデジタル入力を備えています。これらのデータ出力に対応する計測に適した多種多様なセンサを有線ケーブル接続で取り込みができるので汎用性に富んでおります。また、Modbus-RTU通信にも対応しており幅広い計測装置との連携が可能です。

「SR-APPEAR」を通じて蓄積したデータに基づき設備の保守管理業務に役立てられます。

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Bluetoothセンサの登場

最近のセンサ市場では、新たなタイプが発売されています。弊社が注目しているのは低消費電力動作で低価格が魅力的であるBluetooth通信を搭載させたセンサですしかし、Bluetooth通信の利用には制約の課題があります。通信可能距離が近距離であることや、スマートフォン経由でデータ取得する場合の端末代金や通信コスト、そもそもスマートフォンの持ち込み禁止の現場もあります。

対応センサを拡充

この度、より一層「SR-APPEAR」を活用していただくため、有線センサ以外にBluetoothセンサも弊社プライベートLoRaに取り込める「BluetoothーLoRaコンバータ:SperadRouter-TW」をリリースする運びとなりました。

この新製品を従来の「SR-APPEAR」に加えることで、多様な課題を柔軟対応することが出来ます。

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代表的なBluetoothセンサ

1. 圧力メーター

<センサ特長>

圧力計の指針中心軸に専用センサを取り付け、圧力計の指針データをBluetoothで送出します。

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<利用用途>

- 製造工場や石油化学プラント -

現場には数多くの圧力計が設置されています。一般的な管理方法として点検作業員が圧力計を目視で1日に複数回、巡回して状態確認・点検記録に時間を費やしています。また、人手作業のためミスが起こしやすい。

- 医療施設 -

病棟から離れた場所に医療用酸素ガスタンクが設置され、病院スタッフはタンク残量を定期的に確認しなければならず非効率な作業となっています。また、供給会社もガスの補充時期の把握するため、ガス使用率を把握するために定期的に人を派遣させています。

2. 漏水センサ

<センサ特長>

水漏れした水から発電してBluetoothで通知させるバッテリレス式センサです。壁や床など簡単に敷設ができます。

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<利用用途>

- データセンターや工場・倉庫、オフィスビルや商業施設 -

配管や設備老朽化への漏水対策は喫緊の課題となっています。漏水は24時間休むことなく、ずっと流れ出て問題発生から時間が経過してから気付くことが大半です。大切な商品や設備の被害が大きく多額の損害につながります。広大な敷地内を目視で点検するには時間と労力がかかります。

3. ガスセンサ

<センサ特長>

作業員が点検作業前や施設内部でガス漏れ・充満がされていないか、ガスセンサのBluetooth無線通信を通じて作業現場に入る前に事前キャッチします。

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<利用用途>

- 石油精製所・産業、鉱山や製造処理プラント、産業廃棄物処理のピット内部 -

潜在的な危険が発生する可能性が非常に高い作業です。これらの危険は、大規模な爆発または大気中の有毒ガスの漏出である可能性があり、企業は労働者に安全で規制に準拠した環境を提供する責任があります。

作業現場および作業者の状態・環境を遠隔地で把握して災害の兆候を的確に把握して注意喚起することで安全管理の強化につなげます。緊急事態時には警告灯や警報を用いて周辺関係者にアラート情報を知らせます。

4. ウェアラブル端末 ※開発中

<センサ特長>

LTE回線/Bluetooth双方による通信方式位で位置情報、バイタルデータ、SOS・転倒通知、テキストデータを出力します。*医療機器ではなく、病状の診断を目的としたものではありません

LTE回線が圏外になった場合、SperadRouter-TW経由でLoRaネットワークにつなぎデータ通信の冗長化を図ります。

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<利用用途>

- 作業者の健康・安全管理・事故防止、中山間部の従事者や登山者、高齢者・児童の見守り

様々な現場では労働環境は作業者の高齢化や人材不足が進んでおり、企業が社会的責任の遂行として健康と安全を守り危険を回避させることが重要視されています。

 

作業者の自覚症状に頼らず、現場安全の保護者代わりとしてウェアラブル端末を活用。