エヌエスティ・グローバリスト株式会社(本社:東京都豊島区、代表取締役:山本直)は、LPWA(Low Power Wide Area)分野のリーディングカンパニーとしてLoRa無線独自技術を用いたセンサーIoTで現場作業の課題解決に向き合い、最近はLPWAでは難しいとされていた画像転送を弊社の画像圧縮技術と通信技術で実現し、センサーと定点カメラを組み合わせたソリューション展開を図っております。
この度、太陽光発電所や農水畜産物の生産・育成地で盗難被害が相次いでいる対策として、定点カメラによる画像とセンサーを併用したモニタリング監視で盗難防止に貢献する「敷地内の盗難被害防止サービス」を2022年12月12日から提供開始いたします。
電設資材や畜産・海鮮物の盗難による被害
提供の背景
原材料資源やエネルギー等の価格高騰が続き、様々な業種における値上げラッシュが報じられています。こうした事情を背景として、生産活動を行う敷地に不正侵入し窃盗を謀る事件が多発しています。
例えば、太陽光発電所の多くは山林や過疎地の土地で運営されることから発電設備に使用される高額資材(送電線(銅線)や太陽光パネルなど)の盗難被害が後を絶ちません。
圃場では収穫前の作物盗難のみならずトラクター等の特殊車両が盗難に遭う事件が発生し、自治体によっては盗難防止費用に対して補助金を出してでも予防する施策が打ち出されています。こうした被害に遭わない為には巡回パトロールも必要ですが、真夜中でも警告・監視ができるシステムを用いて24時間監視することも有効です。
本システムでは、センサーとカメラを併用して、センサーで敷地・フェンスへの不法侵入者を検知、設置された定点カメラで現場を瞬間的に撮影・記録します。また、センサーの検知に反応して現場付近に取り付ける警告灯や警告音を発出し侵入者に対する防犯効果を高め、さらに検知したタイミングで管理者、関係者へ画像付きのメール通知を行い迅速な対応を取れる体制を構築できます。本システムのサービス構成には電源供給が必要となりますが、弊社では3タイプのバッテリー容量で運用用途に見合う屋外用ソーラー式電源ボックスを取り揃えております。
サービスの特徴
1. 複数のセンサーと光・音による警告で防犯対策を実現
侵入口となり得るフェンスや圃場・設備周辺に運用に適したセンサーを取り付けます。センサーにはフェンスよじ登りやハウス引き裂き、施設内への侵入が検出できるものがあります。検出したタイミングで警告灯の点灯と警告音を鳴らすことができ、侵入抑止や防犯効果を向上させます。
2. センサーとカメラを連携し現場を可視化
現場のセンサーによる監視と同時に、定点カメラで撮影した監視対象物の画像を取り込めます。異常検出時はメールを介して画像付きでアラートを通知します。カメラは異常発生時のみならず、普段からスマホ専用アプリを介していつどこでもリアルタイムで現場の画像を確認できます。
3. 監視時の検出状態と画像による遠隔モニタリングとアラート機能を提供
各センサーとカメラの記録データは、定期的に撮影・保存し続けることで遠隔地から時間経過による変化を目視確認できます。こうすることで防犯以外にも除草や除雪、清掃作業といった維持管理にも役立てられます。
4. 免許不要・通信費無料のLoRa無線でデータを集約
見通し距離で10kmを通信可能とし、かつ12段ホップで広範囲のエリアを網羅することが可能です。圃場や太陽光発電所のように広大な敷地でかつ、監視対象物が広範囲に点在した場合でも手軽に無線ネットワークが構築できます。
5. 商用電源の引き込みが不要な太陽光・蓄電池装置も用意
センサーとカメラには電源装置が必要となります。商用電源の引き込みが難しい立地や電気の契約がコスト高となる環境においては、太陽光パネルと蓄電池がセットになっている装置「SpreadRouter-SOLAR」を利用することで独立した電源での稼働で設置時の大きな工事も削減することが可能になります。
6. センサーのみ・カメラのみの監視にも対応 ※単一の監視プランも用意
センサーと画像による測定・監視を提供するスタンダードプランに加え、センサーのみで検出して監視を行うライトプラン、カメラだけを利用したCAMプランも提供します。現場で求められる要件にあわせて柔軟に選択できます。
LoRa無線独自技術
- 無線出力20mWの標準タイプに加え、電波が届きにくいエリアでは出力を250mWに向上した高出力タイプの2種類を用意
- 広域無線エリアを構築する為、中継局を最大12台まで設置可能とした12段ホップ機能を搭載
- LoRa無線はセンサーデータ向けのため送信データ長が短く大容量のデータには不向きとされていますが、高圧縮技術と100byte分割送信で静止画像転送を実現